トップメッセージ

イノテック株式会社 代表取締役社長 小野敏彦

中長期の成長に向けて、研究開発、人材確保・育成の強化を進めています。

当期の経営環境や業績について

2022年度(2023年3月期)の日本経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和に伴い社会経済活動の正常化が進み、個人消費の回復などにより景気に持ち直しの動きがみられたものの、資源価格の高騰や物価高の影響に加え、部材調達難の長期化や米国による中国への輸出規制強化などを受け、依然として不透明な状況が続いています。

こうしたなか、イノテックグループの当期の業績は、EDAソフトウェアやアイティアクセスのクラウド決済システムの販売が堅調に推移したものの、研究開発への投資や事業拡大に伴う人員増などが収益に影響しました。

これらの結果、売上高386億29百万円(前期比3.7%増)、営業利益23億19百万円(同10.3%減)、経常利益24億80百万円(同16.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益16億66百万円(同24.1%減)となりました。

2023年度の業績見込みについて

2023年度(2024年3月期)は、コロナ禍で抑制されてきた個人消費や設備投資の回復が見込まれます。一方、欧米における急激な政策金利の引き上げによる景気後退リスクや米国による対中輸出規制強化、ウクライナ情勢などの影響が引き続き懸念されるほか、部材調達難や資源価格の高騰などもあり、依然として予断を許さない状況が予想されます。

当社グループにおいては、引き続き部材調達難の影響はあるものの、半導体設計関連事業やシステム・サービス事業は概ね順調な推移が見込まれます。また、テストソリューション事業は、年度後半から半導体市況の回復に伴うメモリーテスターの需要増が期待されるほか、メモリー以外の周辺ソリューションビジネスの拡大にも注力し、増収増益を目指します。

株主の皆様には、引き続き変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

2023年6月

代表取締役 社長執行役員大塚 信行