電子回路シミュレータソフト― OrCAD PSpice Designer ―
業界標準のアナログ/ミックスシグナル用の
アドバンスド回路シミュレーションツール(SPICEシミュレータ)
PSpice に関する情報PRODUCT INFORMATION
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【PSpice連載④】LTspice®にはできないPSpiceだけのモンテカルロ解析で回路製造の歩留まりを改善
※この連載のシリーズ1回目からご覧になりたい方は、 こちら からご覧ください。 本連載最終回のセッションを始める前に、重要なことですから、ここで、製造歩留まりとは何かを明確にしておきましょう。歩留まりは正式には以下のよ...
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【PSpice連載③】スモーク解析で信頼性の高い回路設計を実現
SPICEシミュレータ類は、回路シミュレーションを得意としています。しかし”回路をダメにしそうな”コンポーネントを見つけ出すとなると、十分な機能を備えていません。 PSpice スモーク解析(Smoke Analysis...
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【PSpice連載②】PSpiceのオプティマイザ機能を使って回路の最適化
シリーズ1回目では、感度解析(Sensitivity Analysis)ツールを使って回路を解析しました。そこで求める結果が得られたら、オプティマイザ(Optimizer)ツールを利用して回路のパフォーマンスをアップでき...
OrCAD PSpiceとはABOUT ORCAD PSPICE
OrCAD PSpice® Designerは、業界をリードするSPICEシミュレータとして、アナログ/ミックスシグナル、そして回路シミュレーションと検証のソリューションを提供する解析エンジンを備えます。簡単な回路の検証でも、複雑なシステムの設計でも最適な回路シミュレーション・テクノロジーを提供し、
レイアウトや製造を開始する前に、回路、コンポーネント、パラメータを解析、最適化できます。OrCAD Capture®との完全な連携により基板開発で使用するための回路図を変更することなくシミュレーションが可能となり、できるだけ早い段階での検証、修正を可能とします。そして品質の向上を目的と
したMBD(モデルベース開発)の重要性が高まる近年、専門スタッフの技術サポートを含め、信頼性の高いフロントローディングソリューションを提供します。
また、PSpiceは商用アナログ回路シミュレータの先駆けであり、半導体メーカや各種電子デバイスメーカ様より、シミュレーションに不可欠なSPICE用のデバイスモデルが多数提供されているためデバイスモデルの入手性は非常に高く、さらに半導体デバイスの“データシート”の特性からSPICEモデルを作成できる機能も標準装備しています。
OrCAD PSpice® Designer Plusを利用すると、アドバンスなシミュレーション・エンジンとPSpiceのコアのシミュレーションを併用して、設計性能、歩留まり、コストパフォーマンス、信頼性を最大限に向上できます。感度解析、モンテカルロ解析、スモーク解析(ストレス解析)、最適化機能、パラメトリック解析などの機能により、基本的な検証にとどまることなく、回路性能を詳細に把握でき、電子部品の製造上の変動問題にも対処できます。さらに、MathWorks®のMATLAB®/Simulink®の統合環境はPCBの設計と実装において、完全なシステムレベルのシミュレーションを可能にします。これによりPSpiceによるアナログ/ミックスシグナルのシミュレーションと、MATLAB/Simulinkによるビヘイビアレベルモデリング、解析、またビジュアライゼーション機能を1つに統合された環境下で活用でき、生産性の向上と開発品の早い市場投入に貢献します。
PSpiceの特長FEATURES
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パワフルな
シュミレーションアナログ、ミックスシグナル解析のエンジンを備えた、パワフルな OrCAD PSpice テクノロジーにより、クリティカルな回路や部品特性を解析。
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回路の最適化
感度解析、定数最適化、モンテカルロ解析、スモーク解析、パラメトリック解析により、回路性能、歩留まり、信頼性を最大限に向上。
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波形の表示と解析
シミュレーション結果の計測・演算、および様々な波形表示フォーマットの保存、呼出し機能により、波形解析の効率を向上。さらに、波形データの csv ファイル等へのエクスポートも可能。
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優れた拡張性
コマンドラインからのシミュレーション実行により、バッチ処理などへの応用も可能。自動収束機能やチェックポイントからのシミュレーション再開など、様々なシーンに対応。
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優れたモデルの入手性
33,000を超えるデフォルト格納されたモデルに加え、各デバイスメーカーのHP、およびPSpiceユーザーのコミュニティサイト PSpice.comからも多種のモデル入手が可能。
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Model Editorを
標準装備データシートから容易にモデルを作成することができ、SPICEモデルが提供されていないデバイスの簡易モデルが作成可能。ダウンロードしたSPICEモデルの回路シンボル自動作成や、モデルの暗号化機能も搭載。
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MATLAB/Simulinkとの連携
MathWorks®のMATLAB®/Simulink®との連携により、システムレベルモデルと電子回路の連成解析が可能。MATLABとPSpiceの統合解析環境により、生産性の向上と迅速な市場投入に貢献。
高性能な
回路シミュレーションを
実現する機能 FUNCTION
- OrCAD Captureからの
回路解析 -
PSpice は、PCB設計用の回路図入力ツール:OrCAD Capture と連携しているため、SPICEモデルが割り当てられたパーツで回路図を描画すれば、そのまま回路シミュレーションを行うことができます。
この動画では、簡単なRCフィルターを用いて、Captureに入力した回路図をシミュレーションするフローを紹介します。
- ダウンロードした
モデルを使う -
PSpice では、デバイスメーカーのHPや、PSpice.comからダウンロードしたSPICEモデルを簡単に利用できます。
この動画では、SPICEモデルの種類や記述方法について説明、Model Editorによる回路シンボルの作成方法など、ダウンロードしたSPICEモデルの使い方を実際の手順に沿って詳しく紹介します。
- 色々なモデルと応用
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PSpice には、理想的な電圧源や数式演算、伝達関数モデルなど、アナログシミュレーションで利用することができる様々なモデルが用意されています。
この動画では、これらモデルの種類や特徴、そして実際にこれらモデルを応用した「PWM波形生成モデル」や「一定電力負荷モデル」を紹介します。
- モンテカルロ解析
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抵抗やコンデンサなどの受動部品には「許容差」と呼ばれる公称値に対する誤差が必ず存在します。PSpiceでは、こうした実際の部品の誤差による回路特性のばらつきや歩留まりを予測するための「モンテカルロ解析」を行うことができます。
この動画では、バンドパスフィルター回路を構成する抵抗・コンデンサに対する許容誤差の設定方法、およびモンテカルロ解析の実行例を紹介します。
- MATLAB/Simulinkの連携
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PSpice とMathWorks®のMATLAB®/Simulink® の統合環境は、PCBの設計と実装において、完全なシステムレベルのシミュレーションを可能にします。理想的な伝達関数などによって構成されたシステムレベルの制御モデルに実際の電子デバイスを忠実にモデル化したSPICEモデルを組み合わせたシミュレーションを行うことができ、生産性の向上と開発品のより早い市場投入に貢献します。
- シミュレーション結果をMATLABへ
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PSpiceのシミュレーション結果を、MATLABのワークスペースへ直接エクスポートすることができます。 MATLABでは、スクリプトと呼ばれるプログラミング機能によって高度なプロット機能が利用できます。PSpiceのシミュレーション結果を3Dグラフで表示したり、極座標表示を行うなど、様々なグラフ表示を用いてシミュレーション結果の評価を行うことができます。
- PSpice Optimizer
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PSpice Advanced Analysis Optimizer では、カーブフィット機能により、複数の回路定数を自動調整し所望の特性にフィッティング(最適化)できます。オシロスコープやFFTなどの測定器で取得した実際の特性データをリファレンスに用いることで、実際のデバイスにより近い等価回路モデルの構成を検討したり、あるいはそのモデルの特性評価などにも役立ちます。
- 安心の品質とサポート体制
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PSpiceはケイデンスの品質保証システムに則り開発・リリースされており、保守サービスにご加入のお客様には、修正・改良プログラムの定期的な提供やOSのバージョンアップへの対応、専任サポートスタッフによるサポート提供や、月5点を上限としたモデル作成サービスもご提供しており、PSpiceのご利用をバックアップいたします。
無償ツールとのちがい
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電子回路・PCB設計専用ツール:OrCAD
PSpiceは、電子回路設計専用CADツール:OrCAD Capture 上で動作するシミュレータです。 PCB設計のために入力した回路図を、そのままシミュレーションに利用できるため、シミュレーション用に再度回路図を入力しなおす手間がいらず、また誤った入力などを防ぐ事ができます。 操作メニューは日本語で分かりやすく、設計作業の効率化に貢献します。
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使い易いグラフ機能
PSpice のシミュレーション結果を表示するProbe画面では、プロット画面やY軸の追加、表示の拡大・縮小・カーソル表示など、波形を観測するための様々なフォーマット変更に対応しており、かつそれらの表示状態をそのまま保存し再利用する事ができます。他の無償ツールでは、シミュレーションの度にグラフが元通りに戻ってしまったりと、非常に効率が良くありません。 PSpice では、「最後のプロットと同じ」にチェックを入れておく事で、再度シミュレーションを実行しても、直前のグラフ表示のまま、新しいシミュレーション結果を表示する事ができ、効率の良い回路検証をサポートします。
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回路設計ツールからのモデル割り付け
シミュレータに初めから用意されたデバイスモデルだけでは、新規プロジェクトのシミュレーションに対応できません。 Capture/PSpice フローでは、回路図上でシンボルを右クリック、[PSpice モデルの割り当て]を選択する事で、半導体デバイスメーカのホームページなどから新規にダウンロードしたモデルファイルを簡単に割り当てる事ができ、すぐに最新のデバイスモデルでシミュレーションする事ができます。
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豊富なデバイスモデルとModel Editor
シミュレーションにはデバイスモデルが必要不可欠です。 PSpice は、商用アナログ回路シミュレータの先駆けであり、半導体メーカや各種電子デバイスメーカ様より、PSpice用のデバイスモデルが多数提供されています。 このため、他のシミュレータに比べ、デバイスモデルの入手性は非常に高いと言えます。 また、半導体デバイスの“データシート”の特性からSPICEモデルを作成できる、「PSpice Model Editor」を標準で装備しています。 このModel Editorには、ほかにも「SPICEモデルの回路図シンボル自動作成」、「IBISモデルのSPICEモデルへの変換」などの機能があり、幅広いシミュレーションに対応します。
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MATLABとの連携
PSpice は、MathWorks 社のMATLAB/Simulink とのインターフェースを持ち、連成シミュレーションを行う事が可能です(※PSpice Designer Plus の機能)。 制御システム中に実デバイスモデルを用いた電子回路ブロック(PSpice Block)を挿入でき、実際のデバイスや回路特性を考慮した、システム全体のシミュレーションを行う事が可能です。 これにより、実際の試作器を作成する前に、システムの問題点などをデバッグすることができます。 また、MATLABの持つ関数をPSpiceから直接利用したり、PSpiceの解析結果をMATLABに直接エクスポートしてグラフ化したりすることも可能です。
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設計品質向上に貢献
PSpiceには、量産時の歩留まりを予測する「モンテカルロ解析」、シミュレーション波形を実波形データに近似させる「カーブフィット機能(オプティマイザー)」、回路特性に最も影響を与える素子を特定する「感度解析」、使用部品の定格値に対する利用率を表示する「スモーク解析」などの機能もあり、設計品質の向上やコスト削減にも貢献します(※PSpice Designer Plus の機能)。
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技術サポートと製品の品質
PSpice には、一年間のサポートサービス(ご契約により、毎年更新可)が付いています。 インストール時のトラブルや操作方法、またシミュレーション時のエラー発生や疑問点など、お問い合わせいただければ専門スタッフが対応します。 また、サポートサービスにご加入頂いていれば、OSのバージョンアップや更新プログラムへの対応などについても、更新プログラムが無償で提供されますので安心してお使いいただけます。
製品比較
お客様に最適な
PSpiceは?
COMPARISON
OrCAD PSpiceのテクノロジーは、お客様のご予算、デザインフロー、そして必要条件に適した機能を有する複数の製品ラインナップからお選びいただけます。OrCAD PSpice DesignerとOrCAD PSpice Designer Plusを比較して、どちらがより設計のニーズにマッチするかをご確認してください。
- PSpice 機能比較表
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※ PSpic A/Dライセンスでは使用できません
- 回路図入力と回路設計
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各製品の機能について、詳しくはこちら
OrCAD PSpice Designerを
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