ICソリューション本部

ICソリューション本部の主要なお客様は、自動車、医療、複写機、スマートフォン、デジタルカメラ等のシステムメーカーや電子部品メーカーです。これらのお客様の大きな課題は、最終製品の信頼性の確保です。製品のキーパーツであるLSIは複雑化しており、効率良く開発するためのソフトウェアであるEDA(Electronic Design Automation)は必要不可欠な存在です。
特にIoT、自動運転、ロボット等の先端技術分野では、高速シミュレーターをベースにしたEDAの需要が高まっています。

当本部は、これらのニーズに対応するべく、米国Cadence社を中心とするEDAやIP、プリント基板の電気設計システム等を提供するとともに、長年培ったサプライヤーとの信頼関係を基礎とする国内最高の技術サポート体制を構築しています。

米国Cadence社(EDAの開発)

→ イノテック(調達、サポート体制)

→ 半導体関連産業(電子部品メーカー、事務機器メーカー、自動車メーカー等、国内企業約1,000社)

→ 最終製品(自動車、複写機、家電、IoT、ロボット等)

IoT社会のインフラづくり

あらゆる製品がネットワークでつながるIoT社会を迎え、半導体設計用ソフトウェアの活用領域は社会の隅々まで広がっています。

その役割を全うするためには、EDAの性能と品質を高めると同時に、これまでにない使い方やチャレンジに対しても柔軟に対応できなければなりません。それでなければ、すべての産業革新、技術革新が止まってしまうと言っても過言ではないでしょう。

イノテックは、グループ企業のモーデックが磨いてきた高周波ノイズ関連の技術・ノウハウを活用し、かつ、モーデックの提供する高精度なIC・デバイスモデルを自社で取り扱うシミュレーションソフトウェアと合わせて提案することで、製造業のデジタル化に対して貢献しています。

少子高齢化に伴う労働人口不足や技術伝承は大きな社会課題となっており、こうした自動化ソフトウェアがベテランの豊富な知識や経験を代替することによってIoT社会における重要なインフラになると期待されています。

ビジネスモデルの進化

従来のEDA製品は、購入するとお客様が半永久的に使用できる「永久ライセンス」が一般的でした。しかし、半導体業界では技術開発スピードが加速しているため、設計ツールの更新サイクルはどんどん短くなる傾向にあります。

そこで当社は、米国Cadence社とともに、お客様が必要とする期間だけご利用いただける「期間ライセンス」の販売を開始しました。お客様は最新の高性能ツールを利用して効率的に設計が行えるだけでなく、ランニングコスト削減も実現できるというメリットが得られます。その結果、社会が必要としている製品をより早く、より安価に提供することにつながると考えられます。

ESG対応をはじめとしたお客様の取り組みを支援

お客様が開発する製品には、それぞれに高い目標があります。
例えば、CO2削減につながる省エネ性能の向上、自動運転で高齢者が安心して乗れる自動車、工場のスマート化による人手不足の解消等です。

そうしたお客様の取り組みを支援する多様な設計開発ソリューションの提供を通じて、課題解決と目標達成までの時間的、空間的な制約を少しでも減らしていくことが当社のミッションです。
設計の上流段階で品質を作り込み、製造段階での歩留まりを向上させ、高品質な最終製品につなげていくことで、結果的にさまざまな社会課題の解決に貢献します。