PSpice and Simulink Integration
ケイデンスのOrCAD® PSpice® と、MathWorks®のMATLAB®/Simulink® の統合環境は、PCBの設計と実装において、完全なシステムレベルのシミュレーションを可能にします。これにより、PSpice によるアナログ/ミックスシグナルのシミュレーションと、MATLAB/Simulink によるビヘイビアレベルモデリング、解析、またはビジュアライゼーション機能を、1つに統合された設計環境下で活用でき、生産性の向上と開発品のより早い市場投入に貢献します。

Simulink/PSpiceインターフェイスは、PSpice DesignerとSimulinkの間で、仮想プロトタイプ環境において、システム全体のシミュレーションを可能にします。これによって、理想モデルを用いた高速な概念実証シミュレーションを行ったり、あるいは、試作器を作成することなく、実際の電子回路設計を用いたシステム全体のシミュレーションが実現できます。
パワフルで高性能なPSpiceの波形解析機能には、シミュレーション結果をMATLABにエクスポートできる機能が追加されます。PSpice の波形解析画面からMATLABのプロッティング機能に完全にシームレスにアクセスでき、PSpice のシミュレーション結果をMATLAB上で確認したり、また、エクスポートした波形処理をカスタマイズしたりすることができます。
ケイデンスとMathWorksは、PSpice上にSimulinkモデルをインポートし、コ・シミュレーションが可能となる双方向フローを提供します。C/C++、SystemC®、およびVerilog-Aコンポーネントを定義し、PSpice上でのシミュレーションを可能にする、デバイスモデルインターフェース(DMI) によって、MATLAB 上で作成されたソフトウェアコードを、DMIモデルとしてPSpice上にインポートし、シミュレーションを行うことができます。

電気電子回路設計者にとって、高速な数値計算は常に必要なものであり、波形解析やビヘイビアモデリングの段階においても、複雑な数値計算が求められる場合があります。改良されたPSpice/MATLABインターフェイスは、PSpice および Capture上から、測定式やビヘイビアモデリングにおいてMATLABの演算機能をダイレクトに利用することができます。