コラム

Skylake/Kaby Lake終了で考える産業用PCの選び方

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Skylake/Kaby Lake終了で考える産業用PCの選び方

「予定より早い」Skylake/Kaby Lakeの終了
迷った時こそ、手間なしFAPCという選択肢を

「Skylake/Kaby Lakeの組込み向けは、もう少し続くはずだった」
そんな前提で装置計画を立ててこられた方も多いのではないでしょうか。

ところが2025年のEOL通知に続き、2026年2月6日日付のPCN#873457-00では残っていた組込み系のSKUで最終受注:2026年8月7日/最終出荷:2027年8月7日が突然発行されてしまいました。

現場では在庫確保・評価・保守の見直しが一気に押し寄せています。
弊社製品でも影響を受けており、お客様と置き換えのスケジュールや代替候補品の相談などを開始しているところです。

そんな“予定外の前倒し”に対して、INNINGSがご提案したいのが、EMBOX®AE1170です。
電断対策まで“箱ひとつ”で完結する、手間なしFAPCです。

EMBOX®AE1170って、どんな製品?

  • 停電・瞬停に強い
    PCの中にLIC(リチウムイオンキャパシタ)UPSを内蔵。
    停電時はキャパシタ電源へ切り替わり、安全シャットダウンまで自動で持っていきます。
    外付けUPSの選定・設置スペース・バッテリー交換などの手間から卒業できます。
  • 長く、静かに付き合える
    ファンレス設計で24/365を想定。
    国内設計・国内製造の変更管理(PCN)体制で、長期運用の不安を減らします。
  • 最新世代でも“省エネ派”
    CPUはIntel Atom® x7000RE(Amston Lake)
    最大8つのEコア、最大32EUのUHD Graphics、TCC/TSNなど、組込みに“ちょうどいい”機能を低消費電力域で使えます。
  • OSの見通しも◎
    Windows 11 IoT Enterprise 2024 LTSCに対応。
    10年サポートで、頻繁な機能アップデートに振り回されず安定運用できます。

Core系のSkylake/Kaby Lakeの置き換えで「ATOMで大丈夫なの?」という疑問は、もちろんありますよね。
でもベンチマーク上の“総合値”はほぼ拮抗、体感差は出にくい数値になっています。

x7835RE(8C/8T)はCPU Markで7051、Skylake最上位WS級Xeon E3‑1505M v5は6,981。単スレッドはXeonが優位(2018 vs 1,578)ながら、装置用途の並列タスクでは差が出にくく、しかも12W対45Wの電力域の違いからファンレス/小型筐体での使いやすさが際立ちます。*注記1

💡ちょっとした豆知識💡
EMBOXⓇ AE1170の採用LIC「Libuddy®」(ジェイテクト)は、高耐熱・長寿命で、工場のような環境でも扱いやすいのが特徴です。

置き換えでいちばん効くところ

  • 電源周りの“面倒”がなくなる
    外付けUPSが前提だと、交換時期の管理・点検・スペースが悩みのタネ。
    EMBOX®AE1170はUPS内蔵だから、配線も点検項目もシンプルに。
    導入後のお世話をぐっと減らせます。
  • 発熱と消費電力が落ち着く
    Amston Lakeは省電力設計が身上。
    既存筐体や熱設計の余白が少ない装置でも、ファンレス×低消費電力で置き換えハードルを下げられます。(TDP 12W クラスの構成例あり。)
  • OS評価を一回で
    ハードだけ、OSだけ…と分けて評価すると二度手間になりがち。
    Windows11 IoT Enterprise 2024 LTSCでの評価をEMBOXⓇ AE1170上でまとめて進めれば、検証~量産の道のりがスムーズになります。

進め方:まずは評価からで大丈夫です◎

1.現行のSKUを棚卸し
 お使いのCPU/PCHがどのPCNに該当するかだけ先に確認。
 期日を把握して、評価の優先順位を決めましょう(例:PCN #873457-00のスケジュール)。

2.EMBOXⓇ AE1170の“箱ごと評価”
 停電・瞬停シナリオ+OS(Windows11 IoT Enterprise 2024 LTSC)をまとめて確認。
 外付けUPSやドライバ周りの個別検証を減らせます。

3.段階的な量産移行
 国内設計・国内製造の変更管理で、EOL跨ぎの段階的な置き換えをご提案いたします。

貸出機(評価機)をご用意しています。
実機で停電テストやOS評価をされたい場合は、期間や台数をご相談ください。

うひとつの選択肢:ボード単体で置き換えるならAX-1130

装置の中身をボード単体で刷新したい場合は、同じAmston Lake世代のAX-1130もご提案可能です。
145×140mmの小型フォームに2chのLAN・各種シリアル・GPIOなどを凝縮。
Windows 11 IoT Enterprise 2024 LTSC/Windows 10 IoT Enterprise 2021 LTSCにも対応しています。

さいごに

Skylake/Kaby Lakeの前倒しEOLは、どうしても“いま”の判断を迫ります。
EMBOX® AE1170であれば、電断対策まで含めて1台で完結。
装置側の手戻りを抑えながら、長く安心して使える環境へスムーズに更新できます。

「まずは貸出機で試してみたい」
「評価観点を一緒に整理したい」
といったご相談も大歓迎です。お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問(Q&A)


外付けUPSと、EMBOX®AE1170の違いは何ですか?


EMBOX®AE1170はPCの中にLIC(リチウムイオンキャパシタ)UPSを内蔵しています。
停電や瞬停が起きても、キャパシタに自動で切り替わり、安全シャットダウンまで“箱ひとつ”で完結。
外付けUPSで発生しがちな設置スペース・配線の複雑さ・バッテリー交換といった手間をぐっと抑えられます

※採用しているLibuddy®(ジェイテクト)は高耐熱・長寿命が特長で、工場のような温度条件が厳しい環境でも扱いやすい蓄電デバイスです。



既存筐体や熱設計はそのまま流用出来ますか?


条件にもよりますが、EMBOX®AE1170はファンレス設計かつ省電力の最新Socを採用しており、発熱が穏やかなのが特徴です。
大がかりな放熱構造の追加なしに置き換えられるケースが多く、更新時の設計負荷を下げやすくなります。



停電時はどこまで守れますか?


電源断を検知するとLICに切り替え→安全シャットダウンの手順で、ファイルやOSの破損リスクを低減します。
従来のUPSのように定期交換前提のメンテナンスからも解放され、評価時には実環境での瞬停実験も行っていただけます。



OSはWindows 11 IoT Enterprise 2024 LTSCで大丈夫ですか?


はい、EMBOXⓇ AE1170はWindows 11 IoT Enterprise 2024 LTSCに対応しています。LTSCは10年間のサポートで“機能更新を固定”。
月次の品質更新中心なので、長期安定運用に向いています。Windows 10 IoT 2021 LTSCからの世代交代も、評価を一度に進めやすくなります。



Windows 10 IoT Enterprise 2021 LTSC → Windows 11 IoT Enterprise 2024 LTSCへ移行する際の評価ポイントは?


移行時の評価では、まず以下のポイントを確認するのがおすすめです。
・ドライバ/デバイス制御(シリアル・GPIO・LAN・ストレージ等)
・アプリの権限・UAC・サービス起動条件
・電源断テスト(停電→安全停止の動作)
・必要な機能パッケージの有無(Windows11 IoT Enterprise 2024はリムーバブルパッケージ拡大などカスタマイズ性が向上)

また、評価を進める際は、貸出機を活用して「実際のアプリ+実際のI/O環境」でまとめて検証するのが近道です。



長期運用や供給の面ではどうでしょうか?


EMBOX®AE1170は国内設計・国内製造の製品です。
PCN(変更通知)運用を含めた変更管理にも対応しており、安心してお使いいただけます。
また、産業現場で求められる24時間365日の長期稼働を前提に、
長期供給・長期保守を見据えた体制を整えています。



貸出機(評価機)はありますか?


はい、ご用意しております。
停電・瞬停テストやWindows 11 IoT Enterprise LTSCでの動作検証実機でお試しいただけます。
期間・台数など、まずはお気軽にご相談ください。(※貸出条件は個別にご案内いたします。)

*注記1
本コラムの性能比較は執筆時のPassMark(PerformanceTest)スコアに基づいています。
Amston LakeのAtom x7835RE(8C/8T)は、CPU Markがおおむね6,950~7,060、Single Threadが約1,560~1,610のレンジ(TDP 12W)にあり、サンプル差を含めた平均的な傾向としてこうした値が報告されています。
一方、Skylake世代のモバイルWS最上位級であるXeon E3‑1505M v5(4C/8T)はCPU Mark約6,984、Single Thread約2,019(TDP 45W)で、総合スコアは拮抗しつつ、単スレッドはXeonが2割強高めという関係です。
装置用途ではI/O待ちや並列タスク比重が高い処理も多く、操作体感は大差が出にくいケースが少なくありません。
加えてx7835REは**低消費電力ゆえの熱設計の余裕(ファンレス/小型筐体)**が取りやすく、更新時に“Skylake最上位WS級の使い心地を、より低い電力域で”というメリットが得られる場面が多いと考えています。
なお、PassMarkの値は個々の構成・条件で変動します。
本稿の数値は代表的な平均値の目安としてご覧ください。

参考情報

  • PCN #873457-00(2026/2/6):一部SKUの最終受注 2026/8/7最終出荷 2027/8/7を明記
  • Skylake/Kaby Lake EOLの背景解説(2025/3/24、PC Watch) [pc.watch.i…ress.co.jp]
  • EMBOXⓇ AE1170 製品ページ(UPS内蔵/OS対応/仕様) [innotech.co.jp]
  • Amston Lake(x7000RE)プロダクトブリーフ(最大8Eコア/最大32EU/TCC・TSN/IPU6 など) [intel.com]
  • Windows 11 IoT Enterprise 2024 LTSC(10年サポートの位置付け) [learn.microsoft.com]
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